雨時々晴れ
もう、忘れなきゃ。

うん…。


結局先生が来ないまま授業が
終わった。

「唯!!ほら行くよ!!」

ひまりが私の手を引っ張って
教室を出た。

「どこ行くの?え、え?」


ひまりに引っ張れたままに
行くと、そこはA組の前にいた。


確か…A組って。

伊藤くん…だよね。

もしかしたらひまり気になるのかな?

ドアから覗いてみると伊藤くんが
いた。


次の授業の準備をしていた。

メガネ姿だった。

あれ…メガネかけてたっけ?


さっき会ったときはかけてなかったよね?


まあ、どうでもいいか。


ひまりのタイプの人だ。

ひまりに話しかけようとしたけど
ひまりは伊藤くんに興味津々だ。


ひまりはくるりとこちらを向いた。

「唯…やばい。気に入ったかも!!」

やっぱりそうだった。


「頑張れ!!応援するね!!」

心の底から応援した。




あの頃までは…。



いや…正直にいうと
応援はしてる。今でも。

でも、私には色々事情がある。

ひまりには言えない事情。

そう、あなたにも言えない。

誰にも言えない話し。







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