{♡}す き だ っ た 。
5


『もーおれゆり諦める。

好きじゃない。』






相変わらず喧嘩するし、
ゆりにLINEがつまらないだの何だの言われてもう、メンタルがズタズタだって。



「そ、そっか…。
本当にそれでいいの?」


『でも会って、好きだったって過去形でつたえる。』

「なにそれー意味わかんなー笑」





それからは
二人でいるときにゆりの話題は出てこなくなった。





あのとき、
わたしがゆりを勧めなかったら、
ふざけてでも、

「わたしはー?笑」

なんて言っていれば、
こうはならなかったのかな。


もっと早く((好き))って気付いていれば
ゆりなんか絶対勧めなかった。
勝てっこないもん。学年一だもん。



諦めるなんて言ってすこし私は
ホッとしたのかもしれない。



でも、


本気で好きだったんだ。

って、

私のあのときの発言のせいで
本気で好きになったんだって思うと

胸がえぐられるような苦しさを感じた。









また、早朝デート(散歩)することになった。


『家着いたぞ』ってLINEがきて、
わたしも

11月の極寒の早朝

もこもこのあったかいパーカーを羽織って家を出た。





隣のアパートの小さい段差に腰掛けてるのが多分ゆうすけだ。



、、、あれ?







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