この光を失わぬように_____
第一章 〜女の子〜
俺は新庄 結城。
聖 シリウス学園高等部に所属する、普通科の普通の男子。
ちなみに2年生だ。
特に誰かとつるむ訳ではない。
強いていうなら空気吸って必要最低限だけ喋って勉強して食べるだけの毎日。
ただ変わり映え無い毎日を、それを繰り返す作業を、毎日淡々とこなしてるだけ。
一人が気が楽なんだ。
誰とも関わらない方が、自分の時間を持てていいから。
人を好きになるなんて、もっての外。
ただやらなきゃいけない事をするだけ。
俺の人生、それでいい。

「相変わらずつまんねー人生送ってんなー」

煩いほっといてくれ。
俺がどんな人生歩もうとも俺の人生関係ないだろ。

「絶対後悔するって」

だからなんだってんだ。

「いつか夢中になれる人が現れる、その時に分かるさ」

分かんねぇ、俺が恋愛なんて反吐がでらあ。
ってかさっきから横からごちゃごちゃ喋ってきてるやつは___

「へへ」

相川 和樹。
「……お前はさっきから何をごちゃごちゃ言ってきてるんだ」
「別にー、何気に黄昏てたからさ」
はにかんで言う。
「てか心読むみたいな事をするな」
あぁ、めんどくさい。
人と関わってもいいけどなんてそれだけでもめんどくさいのに、コイツと関わるとロクなことにならないから余計にめんどくさい。
コイツは腐れ縁の幼馴染み。
何かと近所に住んではいるが、昔からつるむのが苦手だった俺は何かと避けてきた筈なのに、何故か小学校ではほとんど同じクラス、中学なんか全て同じ、そして進路まで一致してしまって今に至ると言うわけだ。
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