黒色女子を個人授業
第12章 誰が誰を支えるために
***第12章***



「天野さんは、しばらく今井さんの下についてサポートをお願いします」

翌日、大城さんは私を呼び出して言った。


「今井さんの作業を集中的に終わらせて、今出ているスケジュールの遅れをチャラにしちゃいましょう」

スケジュール表に目を落としながら業務的に説明する彼。


今井さんの手伝いに入るとすると、今自分が受け持っている分の仕事はどうなるのだろう。

片手間にこなせるような量ではないと思うのだが。


「今私が担当している案件は……」

「それに関しては、宮間さんに引き継いでもらいます」

やはり淡々と答える彼。

一方、私はというと、ショックで言葉を失っていた。


私の仕事を、宮間さんに渡してしまうの?

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