彼に殺されたあたしの体
「美彩、大丈夫?」


急に黙り込んだあたしを心配してメイが聞いてくる。


「うん。大丈夫だよ」


「なにか、ストレスでもあるんじゃないの?」


過呼吸で倒れたということで、メイがそんな心配をしてきてくれる。


あたしは曖昧な笑顔を浮かべてメイを見た。


今、上手にメイをごまかすことはできないかもしれない。


「言える時が来たら、言うから」


「……わかった。無理だけはしないでよ?」


「ありがとう、メイ」


無理矢理聞き出そうとしないメイにホッとして、あたしは再び目を閉じたのだった。
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