わたしは彼が大好きだった

いまでも…大好きだよ。

きっとこんなに人を好きになる

ことなんて…この先ないと思う…

それほど好きだったのに

別れてしまった。




それは………わたしが………たった1度

彼を裏切ったから………

ほかの人と一夜を共にした

彼の愛が信じられなかったから

怖かったんだ……

愛されてないんじゃないかって



もう一度やり直したい



いま、わたしは彼の家の前にいる



インターフォンを押そうと

した瞬間……玄関のドアが開いた


「智!今日帰り遅いから………

 帰るまえに電話するね!

 行ってきま……………ん?

 どちら様ですか?」

『あっ!………ごめんなさい………

 わたし……あの…………』

「智!…お客さんだよ!

 ごめんなさい!私急いでるから」

女性はわたしにそう言うと

頭を下げて足早にエレベーターに

乗っていった


「……ちょっと待てって………

 お客さんって誰よ?……あゆみ!」

部屋の中から……彼の声がする

だんだん…その声が近づいてきた

目が合った瞬間…彼の表情が強張った


「…………美紗希…………」