Dear…

 家に帰ってからも、夜ご飯のときもおふろの時も、寝る前だって涼太くんが頭から離れなかった。


 ケータイをいじっていると、メールが届いた。





 〈from:千夏
  凛ちゃん大丈夫?
  急に一人で帰っちゃったから
  すっごく心配で…〉




 千夏ちゃんからのメールだった。


 千夏ちゃんに涼太くんのことを言うべきか…迷った。


 迷った末に、あたしは秘密にしておくことにした。


 大丈夫だよ、とだけ返信して、眠りについた。


 この後、あたしがどんなに辛い目を見るか、今のあたしに知る由などなかったのだ。




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