地底人、拾っちゃいました☆だから私は彼を地下に埋めてあげるんです☆
7頭目:尾のない猫拾っちゃいました
最近、すごく日が沈むのが早い。



毎日のように居残り勉強をしている私にとっては暗いのは困る。



なんてったって夜は痴漢がわんさか出るって噂だ。



でもそれはTVの中での話。



私の近所については、そんな噂なんて聞かない。



いたって平和で退屈そのものだった。





それは9月の中旬の火曜日の事だった。



いつものようにジャージのズボンを履き、


左手にペットボトルを持ちながら


右手でハンドルを持ち自転車をこいでいると


うっすらと肌寒い風が吹いていた。



「みゃ~…」



どこからともなく、猫の鳴き声が聞こえている。



「みゃ~…」




私は自転車を止め、その声の主に近づいていった。




「みや~…」




「ニャ~?」




ずいぶん年を取ったぶち猫がうずくまっていた。




「お前、何してるんだ?」




そう言い手を差しのばす私。




「みゃ~…」



よく見ると、尾がない。



どこかに置いてきたきたのだろうか?
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