“ねえ、小夜!!この黒くて白いものはなあに!?”

「これはティラミスっていう食べ物よ」

私は豊姫の質問に答えると、帰り際にコンビニで買ってきたティラミスをひとさじすくって存分に味わった。

クリームの部分はバニラの風味がして、蕩けるように甘い。ココアパウダーは甘さを引き立てるようにほろ苦い。この絶妙なハーモニーこそ私が求めているものだった。

“美味しいの?”

「ふふふ、とっても美味しい!!」

“いいなー。私も食べてみたーい!!”

豊姫は羨ましがるようにパタパタと手足をばたつかせて、頭上を飛び回った。

本当にひとりきりで寂しかったのだろう。あれから豊姫は頻繁に離れに姿を見せるようになった。もちろん、志信くんがいない時に限るが。

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運命    年下 

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