寒い。とにかく寒い。


 そんな嫌な症状で、目が覚める。


 喉が、不快な痛みをしている。
 その痛みを取り払おうと、何度も咳が出る。


 背中とかふくらはぎとか、体の節々が痛い。


 エアコンの冷気が、私の体に直接ふりかかっている。


 今もすやすやと寝ている摩央が、一枚の布団を一人占めにしていた。


「ねえ、起きて。風邪引いたかも――」


 この状況に耐えられない私は、摩央の体を激しく揺すった。


 さすがに無神経な彼も、ことの事情を察する。


「ごめん、俺のせいだわ――」


 摩央が大急ぎで私の体に布団を掛け、エアコンを消す。


 布団にしっかりとくるまっても、私の悪寒は止まらない。


 三日目にして、百万円という代償の高さを知った。

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