☆生徒会長と幽霊☆


『良正君、ありがとう!』

「お前は子供か」


完全に呆れてる良正君。
でも、いいもんね!カラオケに行けるなら!!


良正君が部屋から出ると、良正君のお母さんが驚いたように良正君を見た。


「良正君?外へ行くの?」

「あぁ、ちょっと出てくる…」


良正はそっけなく返事をし、玄関へと向かった。


「そう、良正君、勉強は大丈夫なの?あなたは、木田病院の跡取りになる為にも、常に成績はトップに…」

「俺の成績が下がった事なんて無いだろ。外くらい出させろよ」


良正君はキッとお母さんを睨んだ。
お母さんはそれには動じず、ため息をつく。


『何それ!良正君は頑張ってるのに!!』


そんな、良正君だって気晴らしに外へ出たっていいじゃん!しかも、病院を継ぐために勉強しろだなんて……


『親の勝手で、良正君が好きなように生きられないなんて、間違ってるよ!』


良正君の人生は、良正君のものでしょ?



「いつもの事だ、気にしてない」


良正君………
いつもの事なんて言わないでよ……


『良正君…それじゃあ、誰が良正君の思いを聞いてくれるの?そんなの、悲しいよ……』


だから、良正君は何でもいつもの事って諦めるような事を言ってたんだ。












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