助けてくれたひとは………
朝ご飯

「朝飯にするか」

そう言って京也が私と手を繋いでリビングに入った

生まれて初めて手を繋いだ……
あったかい

そう思っていると
「実李
今から朝飯作るから座っていろ」

朝ご飯……
私が作るって言ったら………京也…喜んでくれるかな?

言ってみよう

「き…京也」

「どうした」

朝ご飯を作ろうとしていた京也は、
私のほうに振り向いて聞いてきてくれた

「私が作ってもいい?……朝ご飯」

「作れるのか」

「うん
いつも作ってたから」

「そうか
なら、つくってもらうか……楽しみだな」

“楽しみ”そう言ってもらうと
朝ご飯作りがたのしくなった

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