日曜日、部屋から出ると
キッチンに兄さんの姿を見て反射的に
足がすくんだ。

アレ以来まともに顔を合わせたのは
五日ぶりことで、咄嗟に声も出なかった
くらい驚いた。


「おはよう」


「……ゴザイマス」


「パン買ってきたけど食う?」


「はい」


「お前、紅茶が良いんだろ。
そこの棚のカップ取って」


「!」


渡す時、兄さんの服から
キツイ香水の臭いがした。


昨夜は確かに兄さんは帰ってきてなかった。


てことは朝帰りか……。


「シャワー浴びて来たらどうですか?」


「ん?俺、臭い?」


「変なニオイがします」


兄さんはクンクンと自分を臭うが
自分についたモノには分からないらしく、


「え、マジか?何の臭いだ?」


「――香水だと思いますよ」


「あ~~そっちね、了解」


否定しない兄さんの態度に
ムカムカしながら紅茶を啜る。


「色々俺にも付き合いってのがあってだな」


大人だからと軽い口調で言い訳をする
態度にもカチンと来る。

聞いてませんけど、理由とか。


「主に女の人でしょう」


刺々しい言い方で今度はパンをかじる。


「逆玉、狙ってるからな」


悪びれない返事に
イライラ感がどんどん増していく。

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切ない  義兄弟  シリアス  年の差  高校生    じれじれ  年齢差 

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