「で、その子が――」


「へぇ」


母が夜勤の夜はこうやって
兄さんの部屋で話すことが
今や定番になっていた。

夜勤の夜限定なのは、
大学には行かないと断言しているにも
関わらず、普段は受験を来年に
控えた兄さんの所に行くのを嫌がる
母の手前近づくことが出来ないからだ。


「珍しいな、お前が特定の子の
話をするなんて」


「え?そうですか?」


「興味あるんだろ?」


確かに今までクラスの誰にも
感じたことのない感覚はある。

まぁ、それは変な時期での転校生と
いう事と彼のおかしな行動によるものだと
一応の説明はつくけれど。


「……ええ、まぁ」


「最近その子の話ばかりじゃん。
そんなに仲良くなったんだ?」


仲良くというか……インパクトが
ありまくりで他のことが霞むというか
兎に角、興味が尽きないって感じは
確かにする。


あの変な事件をきっかけに四堂君は
色々と自分の事を話して
くれるようになり、
そんな彼に対して自分だけ何も
言わないのが悪い気がして、
俺も家庭の事を少しづつ話し始めていた。

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切ない  義兄弟  シリアス  年の差  高校生    じれじれ  年齢差 

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