私を惚れさせて。私の虜になって。
3人組
「疲れたぁ…」

松木のペースで走られちゃ、私は到底追いつかない。

「ストレス消えたぁー!」

松木はどうやらスッキリしているけど。

連れてこられたのは、私のいえとは逆方向の来たこともない高台みたいなところ。

「夜は綺麗なんだけどなぁー、まだだもんなぁ」

まぁ、ただの昼間だしね。

「受験終わったらまーも連れて3人で来ような」

「その時はぜひ歩きでお願いします」

ラーメンが出そうだ。

「たぶんな」

どうにも信用できない言葉だけど。

約束したその言葉は当然叶うんだと思ってた。

「じゃ、帰るぞ」

走りたくはないが、

「だってお前、俺についてこないと帰れないだろ」

走られるみたいだ。

「ラーメン吐いても怒んないでね」


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