…飛びだしたはいいが、社長室にカバンを忘れた。

どうしてこうも、私はどんくさいのか。

社長室から少し離れた休憩室に入り、椅子に力なく座り込んだ。


…ズキズキと痛む。

…心も、体も。

どうして社長とこんな事になってしまったのか?

…すべては、私のせいなのだ。…私が、社長に電話などしなければ、

こんな事にはならなかったはずだ。

…すべては自分のせい。

・・・でも、これからも、社長秘書でいる限り、こんな事が続くのだろうか?

…それならいっそのこと、会社を辞めてしまおうか?


…涙で滲む夜景が、こんなに綺麗なのに、私の心と体は、

それとは真逆で暗く汚れている。


・・・こんな私では、もう誰も愛せない。

後から後から流れてくる涙は、止まる事を知らないように、

流れ続ける。


…ガチャ。

こんな時間に、誰が、休憩室を開けたのか。

・・・そんな事は分かりきっている。

分かっているから、振り返る事も出来ない。


「…清水、理子」

「・・・・」

「さっきの事を、謝るつもりはない」

・・・御堂社長は自分勝手で、俺様な人だ。

謝ってほしいなんて思わない。

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