翌日、朝から祐平が、営業部全体のミーティングを開くとアナウンスした。

以前から計画されていたことで、私たちがキスをしたあの会議室に、部署全員を召集している。

「ねえ、香奈美。今日って、一時間以上はかかるんだよね? 早く終わってほしいな」

オフィスから移動中、憂鬱そうな顔で真由が声をかけてきた。

「本当だよね。仕事も押してるのあるし」

と、表向き真由に同調したものの、今日は会社で決められた内容を、祐平が補足して営業部に伝えるためのミーティングだ。

それが決まりらしいのに、文句を言われる祐平を気の毒にも思えていた。

部長職も、大変なんだな……。

「ねえ、そういえは香奈美。例のお母さんの件、大丈夫だった?」

「えっ⁉︎ あ、うん。なんとか大丈夫だったよ。ありがとう」

真由に相談してたのに、きちんと報告していなかったことに反省する。

「それなら安心だね。ところで部長は、恋人の振りをしてくれた?」

興味津々の目で、真由は私を見ている。

どうしよう……、この場合、なんて言ったらいいのかな。