睡恋─彩國演武─

〔参〕片割れ月の鎮魂歌



〔参〕片割れ月の鎮魂歌



銀の髪が、僅かに揺れた。


翡翠の双眼に映るのは、がらりとした空虚な部屋だけ。


「脩蛇(しゅうだ)──…」


凍えた手枷は、身体から熱を奪っていく。

瞳に映る、光さえも。







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