空のギター
 ──軽やかにノックをし、硝子はドアを開きながら、中に向かって声をかけた。



「みんな!他の二人が到着したわよ!!」



 硝子が入室すると、雪那と頼星も後に続く。部屋に入ると、中に居た三人の男の子が二人に駆け寄ってきた。



「おっ、来た来た!俺、赤月光夜(あかつき こうや)っていうんだ。山内さんから聞いたけど、俺が一番年上みたい。高2だけどよろしくな!」



 光夜は焦げ茶の個性的なアシンメトリーの髪型が印象的だ。中2の二人には、装いも言葉も落ち着いている光夜がとても大人びて見えた。



「俺は藤倉風巳(ふじくら かざみ)。高1だよ。よろしくなー!」



 風巳は少し明るい長めの茶髪に緩いパーマをかけている。優しい笑顔に、二人は安心感を覚えた。二人の表情を見た硝子は、雰囲気が和やかになったのに気付いて微笑する。



「豊島紘(とよしま ひろ)、中3だよ!俺達みんな年も近いみたいだし、よろしくね!!」



 紘は無邪気な笑顔に、オレンジ色に近い短髪がよく似合っていた。“太陽みたいに笑う”とはまさにこのことだ。どうやら彼は、初対面からみんなのムードを操作するハンドルを握ってしまったようである。
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