俺の言い訳×アイツの言い分〜あの海で君と〜

光と影

それは、意外と早く…突然やってきた。


琴乃がそれを聞いたのは、駿祐のメールでだった。


しばらくメールの返信が無く、連絡も途絶えていて、
てっきり、練習で多忙なのだと、琴乃も、しつこく返事の催促はしなかった。

まさか、怪我をしていただなんて…


『膝の皿が剥がれた。』

たった一行の報告メール。


訳が分からず、
慌てて電話をかけたが、一向にでる気配は無く、
切ってすぐに、メールの着信音が鳴り響いた。


『病院だからメールにして』

それもそうだ。

一言で、痛々しさが伝わるその状況で、普通の生活が出来ているはずが無い。


『大丈夫なの?』

『すっげ〜痛い!治療も済んで、がっちり固められて、苦痛にさえも麻痺状態で、ヤバい!』

『すぐに行く!病院どこ?』



その日の練習は、筋力トレーニングだった。

蹴る力をつけるため、足のウェイトトレーニングをしていた駿祐は、
その時点では、なんとも無かったと言う。

でも、多少、ムリをしていたのだろう、

それを終わらせ、立ち上がった瞬間、
膝に激痛がはしり、前に倒れこんだ時
さらにまた、床に膝を打ちつけてしまったのだ。


どちらが原因なのかは分からないが、
膝に負担をかけていたことには、間違いないらしい。
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