無理矢理繋いだ赤い糸
久しぶりの友人と、昔ほのかに恋心を抱いた男の子。
美味しい料理と美味しいお酒もあって、なんだか凄く楽しかった。
料理とお酒を持って皆で端のテーブルに移動して、頭を突き合せるようにして昔話に花を咲かせる。
会場のあちこちで笑い声の他にも奇声や歓声が上がって、楽しい時間はどんどん過ぎていった。
だから、私は私を睨むように見ている男がいる事になんか全く気付かなかった。
向かい側に座る杉原くんを見上げていて、この時私は、周りなんかなにも見えていなかったのだ。