無理矢理繋いだ赤い糸
「同窓会かぁ…」
転送されて送られてきた往復葉書。
ぼんやりと呟いた私の背後からその葉書をスッと奪った彼が、行くの?と聞いてくる。
私は彼の考えを読むようにジッと見つめた後で、そんなに容易く私に考えが読まれる人じゃない事を思い出して、無言のまま溜息をひとつ。
「なに?…行きたくねぇの?」
「ううん、行くよ、多分」
「多分?」
「うん。披露宴に呼びたい友達もいるからさ。顔見て、お願いしてくるよ」
私が彼の手から葉書を奪ってそう言えば、へぇ、と興味なさそうに呟いて、さっさとベッドルームへ背中を向ける。
私は往復葉書に印刷された、「出席」を丸で囲ってペンを置いた。