彼女人形(ホラー)‐彼氏人形続編‐
時間
家に帰った俺は自室で宿題を始めた。


提出日の近いプリントを1枚あることを、今まですっかり忘れていたのだ。


腕まくりをして気合を入れて、一気に仕上げるつもりだった。


しかしその問題は案外難しく、簡単には解けそうにない。


できたと思っても引っかけ問題で、もう1度やり直さなければいけない。


早めに帰ってきたものの、すでに日は沈みかけている。


「あーもう! もっと早くから手をつけておくべきだった」


ガシガシと自分の頭をかいて、今までの自分の行動を呪う。


イライラして後悔していても、目の前の問題は解けない。


俺は参考書を取り出してめくり始めた。


本をめくるパラパラという音だけが部屋に聞こえている。


その中に、布がこすれあうような音が混じり、俺は顔をあげた。


なんの音だ?
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