彼女人形(ホラー)‐彼氏人形続編‐
薫子
目の前の人形はスイッチと共に目を覚ました。


目を開けるとその顔は更に結音と瓜二つで、俺は小さく息を飲む。


「すごい……」


少し後ろにさがって人形全体を見る。


どこをどう見ても、人形だなんて思えない素晴らしいクオリティだ。


「満足ですか?」


俺の隣では秋匡さんが自慢そうに笑顔を浮かべている。


俺は何度も何度も頷いた。


「すごいですよ、これ!」


内側からあふれ出す興奮。


それは感動と呼んでも等しいくらいの感情だった。
< 17 / 436 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop