異世界で帝国の皇子に出会ったら、トラブルに巻き込まれました。
第34関門~はじめましてと、城下町。



アスカ妃の出迎えを受けたあたし達は、彼女に連れられて無事に首都にある皇帝陛下の居城に到着した。


首都·バラサンは海沿いの港町から発展し、100年前に初代皇帝陛下の夫となった秋人おじさんがここに遷都した。


植物が乏しい上に乾燥している気候だから、帝都でも木造建築は見当たらない。石材やモルタルや漆喰を始めとする、鉱物主体の建材が使われてた。


道は荒れないようにアスファルトや石畳でしっかりと舗装されていて、側溝なんかも整備されてるし。上下水道や電気配線もばっちり通ってるんですよ。


区画整理はきっちりされていて、無許可な建設や増改築は認められていない。

そして、緑が少ない気候だからこそあえて乾燥に強い常緑樹をあちこちに植えて、海水を淡水化した水路を巡らせて。あちこちに芝生を植えた公園や、休める水場が垣間見える。


帝都は広いからか、交通網はよく整理され民間人が所有する車やバスが行き交ってる。


お店は予想より種類が多くて、生鮮品以外は結構品揃えが豊富な様子。本来は買い物好きな自分がウズウズしたのは内緒です。


つまり、帝都は日本のどこかと言われても違和感がないくらい、現代日本とよく似た景観をしてた。


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