異世界で帝国の皇子に出会ったら、トラブルに巻き込まれました。
第42関門~始めます



スマガラ城で皇帝陛下のおわします内宮(ないぐう)。お城の一番重要な場所にあるから、奥まった位置にある。そして彼の妻である妃と子ども達が暮らすのが、更に奥に配された後宮(こうきゅう)。次世代の皇族が育つからか、より厚い護りを考慮に入れた建築がなされてる。


広大な面積を誇るスマガラ城が築城された高台。後宮はその一部とはいえ、最大で100人近い妃と300~500人もの子どもが暮らせるよう、いくつもの棟に別れている。

妃同士が争わないように、と一人の妃には庭付きの一軒家のような棟が与えられ。棟同士は離れてる上に高い壁が存在し、常に警護の人間がいて人の出入りは厳しく監視されてた。


よほどのことがない限り、妃は後宮からめったに出られない。そのため、診療所やちょっとしたお店のようなもの。皇族の子弟が初期の教育を受ける学校のようなものまで。大概が後宮の中で完結できるようになってる。つまり、一つの町のようなものだった。

妃同士あまり交流を持てないとはいえ、その中で秩序を保つためにはやっぱりリーダーが必要で。その役割を担うのが正妻である皇后。


今の皇帝陛下は離縁されたセイレスティア王国王女を除いて妃が5人ほどいらっしゃる。
正妃の皇后陛下が妃全てを招待して晩餐会を開く、ということは最近あまりなかったらしい。


それだから、後宮がかなり活気づき華やいでいるだろうことは想像に難くない。


バルドの婚約者であるあたしだけでなく、アスカ皇妃や他の妃も呼ぶのは。確実によからぬ意図があるからに違いない。


アスカ妃にこっそりと疑惑を伝えたら“承知しておる。どんな阿呆な仕掛けがあるか楽しみじゃな”と。流石なお答えが。頼もしいというか、何と言いますか。


さすがにバルドのお母様ですわ。


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