初恋も二度目なら
二度目の初恋は、あなたと (最終話)
「・・・そうだったわね。一週間、マックス5000円の食費でやりくりしてみる。お料理ってね、材料だけじゃなく、お金の管理やかけ具合も関わっているの。だから、お料理は腕だけじゃなく、暮らしのセンスまで磨かれるものなのよ」

あぁ、ユキオくんっ!
あなたの語録は何て素晴らしいの!

私だけじゃなく、他の3人もそろってノートにユキオ語録を書いているのは、当然のことよね。

「冷蔵庫にあるものでシミュレーションしてみる、っていうのもあったわね。たとえカレシ宅の冷蔵庫の中に梅干し1コしかなくても、料理はできるんだと教えてあげなさい。オトコはね、賢いオンナに惹かれるから。でも賢さをひけらかすオンナには、近寄りがたいオーラがあるから、加減と調整を気をつけて」
「はいっ!」
「それからみんな、週に一度は冷蔵庫のお掃除してる?」とユキオくんに聞かれた私たちは、全員「はーい!」と元気よく肯定の返事をした。

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