涙色のバレンタイン。
*嘘だって言ってよ*
あたしが大雅クンを精一杯押した。
「辛いとき、柚樹クンが傍にいたの。
彼ならもうあたしを1人にさせないから…。
だからもうほっといて!!!」
あたしがそう吐き捨てて、柚樹クンのところに行く。
彼の腕を掴んで走った。
「咲原っ、いいのっ…?」
柚樹クンがあたしに問いかけたけど、そんなのはもう気にしない。
行き着いた先は、風が強く吹く川原だった。