本気の恋をしようじゃないか《加筆修正版》
初カレ
あれよあれよと言う間に、私は小牧君と付き合う事になった。
だが、今だに信じられなかった。
だって私と小牧君じゃ、どう考えてもバランスが悪すぎる。
やっぱり罰ゲーム的なものかもしれないと自分の身に起こっている事実を素直に受け入れられない気持ちがあった。
だから付き合う条件としてで小牧君の彼女が私だって事は伏せてほしいとお願いした。
だが小牧君の反応はイマイチだ。
「なんで?」
「だって・・・絶対に何か言われるよ」
「何かって?」
小牧君がわざと私に理由を聞いてくる。

わかっているくせに・・・

私は綺麗じゃないし一緒に歩いていてもきっと好奇の目で見られるに決まってる。
それに私が小牧君の隣にいることをよく思わない人だってたくさんいるはず。
だけどそれを口に出すと惨めに思えて唇をかんだ。

小牧君は、そんな私を見て大きなため息と共に呆れ顔で私を見た。

「俺にはわかんないよ。悪い事している訳じゃないし俺は香坂さん・・・いや杏奈の事が好きなんだよ。
 何をそんなに怖がってるの?俺じゃ頼りない?」
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