本気の恋をしようじゃないか《加筆修正版》
またまた驚きだ。
どうして昨日なの?昨日は私の事でバタバタしていたはずだ。
全く分からず首をかしげると美和が意外なことを言った。
「きっかけは杏奈・・・あんたよ」
「え?」
驚いたのは私だけではなかった。小牧くんも驚いた様子で私と顔を見合わせ首をかしげた。
「10年会わずにいた二人が今こうやって会うべくして会った。これって運命なんだなって
思ったんだ。小牧くんが杏奈ちゃんのことをずっと思っていたように僕もこの先、美和以外
考えられないって改めて実感したら、このままズルズルと同棲しているよりちゃんとけじめを
つけたいって思ったんだ。」
「それで、杏奈をファミレスまで送った帰りの車の中で航ちゃんが急にプロポーズもんだから
もうびっくりよ」
美和がとても幸せそうで私まで嬉しくなった。
「美和、浅野さんおめでとう!」
「おめでとうございます」

小牧くんと言葉が重なる。そんな私たちを美和は「次は杏奈達よ」と幸せいっぱいの
笑みを浮かべながらサラッといった。
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