「巫女は、女神です」



「……だろうと思った
だが、巫女は異世界から来たのだぞ?」



予想通りの言葉。


けれどそれも信じ難い。


第一、女神は死んだのでは…?



「死の神は再び女神と龍が出会うのを恐れたのだと思います
それゆえ、女神を異世界へと転生させましたが…」



「巫女として此処に来たという訳か」



翡翠は頷く。


あちらの世界で女神の力は眠っていた。


けれどもこちらに来ることで…多少なりとも覚醒めているのではないかと翡翠は言う。



「そうなれば龍神は女神を生かしているな」



「恐らく…ですが、“彼等”が黙っているとは思えません」



「神々か」 



我が身を犠牲にして地だけでなく神をも救った女神の生まれ変わり。


それがいるとなれば、彼等は全力で取り戻そうとするだろう。


月の女神は最上の力を持ち、神々の長。


暁月は自嘲気味に笑った。



「…俺が出る幕などないじゃないか」



その言葉に、翡翠は辛そうに頭を下げた。




この作品のキーワード
巫女    龍神  女神  異世界  切ない  生まれ変わり  愛憎  和風  永遠