私自身がルナなのか咲月なのか分かんないから。


ルアンと暁月様との間で揺れてるから。


こんな私、知られたくない…!


ぎゅっと目を瞑った瞬間。


ふわりと何かが私を包んだ。


涙に濡れた目を開くと、



「羽…??」



真っ白な、物語で出てくる天使のような羽が私の前をふわりと舞っていた。


ルアンは目を見開いている。


その視線は私じゃなくて…私の後ろ?


すると背後から優しい女の人の声がした。



『可哀想に…
真実の“愛”とまやかしの“愛”に揺れるワタシ達の月の女神…
アナタにチャンスをあげる』



「だれ…?!」 



甘い香りに眠りを誘うような優しい声。


それは私の思考を奪っていくように思えた。


力を振り絞って振り向くと、そこには絶世の美女。


記憶にある姿に、私は息を呑んだ。


私と目が合うと、ふわりと微笑んで。



『愛と美を司るヴィア…ワタシの名
癒やしと光を司る女神ルナ……
少し眠りなさい』



途端にとろけていく頭。


遠くで、ルアンの声が聞こえる…



『………!!』



その時、彼が呼んだのはどっちの名前だったんだろう。


考える間もなく、私は心地良い微睡みのなかに沈んでいった。



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巫女    龍神  女神  異世界  切ない  生まれ変わり  愛憎  和風  永遠 

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