私は気がつくと、初めに召喚されたあの大広間にいた。



「…うそ…っ」



何があったかを思い出そうとするけど、靄がかかったように思い出せない。


次に、ふと違和感に気づいた。


玉座にいるのは知らない男の人。


…私の知ってる帝じゃない。


今の帝よりも数歳、歳が上に見えた。


それに、その脇にずらりと並んだ偉そうな人たちも、記憶にない人ばかり。


何よりも…



「帝、今までありがとうございました」



「巫女…お前の功績は子孫代々まで伝えられるだろう」



凛とした声で帝に呼びかけた、知らない女性。


巫女、と呼ばれたのは私じゃない。


そして、ある結論に辿り着く。


……私は今、歴代の巫女の中の誰かを見ているの?


立ち上がり、振り向いた女性は真っ直ぐ私の方に向かって歩いてくる。


……目が合った。


けどその女性は、私をすっと通り抜けて行く。



「…なんで」



呆然としている間にも、まるで色が上塗りされるように場面が切り替わった。


この作品のキーワード
巫女    龍神  女神  異世界  切ない  生まれ変わり  愛憎  和風  永遠 

感想ノートに書き込むためには会員登録及びログインが必要です。