体が痛い。


まるで固い場所で寝たみたいに、体が固まったよう…。



「う………」



『目覚めたか』



ぼんやりする中で、低く透き通った声が聞こえた。


起き上がりながら、目を開けば…薄暗い、でも暗くはない場所。


そして眠る前の記憶を手繰り寄せる。



私は…みこになって、龍神様に花嫁に…



全部思い出して、一瞬で目が覚める。


私の記憶と考えが正しいなら…私は今、龍神様と?!


薄暗い中を見渡せば、私よりもずっとずっと大きいものが目の前にあった。


最初は大きな岩かと思ったけど…。



「龍神様…?」



目が慣れて、浮かび上がったそれは、大きな龍で。


改めて辺りを見回すと、ここは…洞窟?


暗いのに、どこかから光が漏れこんでいるのか、真っ暗じゃない。


けど明るくもない。


私は目の前の龍神様から目を離さないまま、立ち上がる。


すると、それまで私をじっと観察していた龍神様の声が伝わってきた。


口を動かしてないのに…テレパシー?



『月の巫女、咲月』



「…はい」



威圧的なようで、どこか優しい声は言った。



『お前は花嫁になりたいか?』



思いがけない質問。


理解できずに、龍神様を見る。


私が分かってないのを察したのか、龍神様はもう一度言ってくれる。



『自分とは違う種の花嫁になりたいかと聞いている』



ちょっと迷ったけど、聞いてみる。



「…拒否することが、出来るんですか?」



『我は無理強いはせぬ
だが拒否をすれば国は災厄に襲われるだろう』



淡々と告げられた言葉。


…拒否することなんて出来ないじゃない。


私は少しむっとしながら、龍神様に言う。


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