―――― 7. 思い出は思い出



ああ、メキメキと嫌な予感がする。

1Fに赴くため、下へ向かうエレベーターに乗り込むと、俺はこれでもかと盛大な溜め息を吐いた。


頭が痛い。これは心労から来る頭痛か?
厄介ごとが大嫌いな俺が、なんでまたこんな目に合うんだ。


『風見さん、J&Uの仲里さんって方がロビーに来られてるそうです。』


藤野からいきなりそう伝言を伝えられ、柄にもなく一瞬動揺してしまった。
……俺らしくもない。

だいたい、何故営業部でなくマーケティング部の俺を呼ぶんだ。おかしいだろ。


苛立たしさやら憂鬱やらを引きずりながら、エレベーターから1Fのロビーに降り立つ。

すると、すぐに俺の姿を確認した受付の江木が、あちらです、と目立たない素振りでそっと指し示した先……

ロビーの隅の、いくつかパーテーションで区切られた接客用の椅子に、俺を呼び出したその人物は座っていた。

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オフィスラブ  俺様  地味子  ラブコメ  不機嫌  無愛想  天然  不器用  純真 

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