ド天然!? 魔女っ子の秘密【2】
「どうして何も言わない」と翔太は怒る。


「それじゃあお前が何を考えているのか分からないだろうが」


「この、阿呆」と言われて、何か反論しようとしたところで、譲二さん達を守るために張っていたシールドも解けるように消えた。


「おい、"ガーネット"の、"サファイア"の!さっきの魔物は一体__」

譲二さんの問いに翔太が答えた。


「さっきの魔物は、聖獣です。黄金の麒麟、チーリン。恐らく何者かが封印から放ったのでしょう」


その固い表情に、衛兵達はどよめく。


「お、黄金の麒麟だと!」


譲二さんは青い顔をしていた。翔太はそれにいち早く気づいて静かに言った。


「その顔……。譲二さん、チーリンに傷をつけましたね」


譲二さんは少し俯いて「まさかあれが黄金の麒麟とは思わなかった」と声を押し殺すように言った。


「チーリンだと知っていれば、気づいていれば、攻撃などしなかった…!」


拳を握りしめて憤る。



「この国に不吉なことが起きる__!」

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