最後の恋愛Ⅱ
第4章 「お試し期間開始 そして現れた刺客」
強引すぎるほど、強引でマイペースすぎるほどマイペースな男。

どんだけ、こっちのペースに持っていこうとしても・・・結局

大麦の勢いにまんまと飲み込まれているような気がする。

これまでなかったことづくめで、・・・悪い気はしないのは事実だけど。

日曜も逢えないかってことになったのは、その夜の帰り道。

さんざ、噛み付かれるみたいなキスをした後で、私は子供でもないのにボォーっとなってしまっていた為、

拒む事もできず、従うことに。

まぁ、それ以上のことはしてこなかったから・・・

待つ気はあるのかと・・・思いたい。

そしてそして・・・

大麦は、どうやらまめな性格ではないらしい。

逢えばあんだけ好きだの愛してるだのと、のたまってくるくせにラインやメールはほぼなし。

というか、そういうのをするぐらいなら電話をかけてくる方みたい。

まぁ、もうラインやメールでこまめに連絡を取り合うような年頃でもないし、いいっちゃいいんだけど・・・。

連続して二回目のデートなんか、これまでなかったような気がする。

自分がどんな恋愛をしてきたのかって―、ふいに忘れてしまいそうだ。

車が家の前に着いた時、大麦は許可なくもう一度キスをしてきた。

こいつのキスは、甘くてとろっと蕩けていくような気がするキスだ。

どうしようもなく、愛されてるって・・・

感じる自分がいる。
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