沢山江梨子のマンションから、相田が結城を抱きかかえ、車に乗せて紗世の運転で帰社する。

紗世は会社の駐車場から、編集長に電話を入れ、なんとか編集部へ戻ってきた。

結城はまだ、ソファーに伸びたまま目を覚まさない。

確かに沢山江梨子のマンションは香水の匂いが、どぎつかった。

噎せ返るような香水の匂い。

紗世も、あんな凄い匂いの香水は初めてだった。

それにしても……と紗世は思う。


「麻生くん、どうなった? 沢山先生は」

編集長、渡部篤史が期待を込め訊ねる。


「はい、猛然とパソコンのキーを叩いていらっしゃいました」


「ほお! さすが由樹だな。沢山江梨子は大嫌いだって言っていたから、どうなることかと思っていたが……」

渡部が「間に合いそうだな」と満足気にほくそえむ。

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