如何にして、コレに至るか

私でも、幸せになれるんだと、容易に想像出来たことに涙する。

今の延長。彼と一緒にいられる毎日。
平凡で、何気なく、ありきたり。
されど、彼がいる。

宮本さんがいてくれる。
大好きな人がそばに、寄り添ってくれている。

「いつか、あなたの怖い夢もなくなるといいですね。ーー私も手伝いますから」

私にしか出来ないだろうと、彼の涙を拭く。

頷く彼。ありがとうと、口にしてくれた。


「三葉をもっと幸せにするよ。三葉のために何でもしよう。それ以外のことは、全部、間違っているのだから」

お礼のお返しもあったものだから、笑ってしまう。結婚を意識していた訳じゃないけど、誓いの言葉みたいでときめいてしまった。

頭で健やかなる時も病める時もと、お決まりのセリフを思い浮かべてキスをする。


これからも、彼と愛し合っていられますようにと、神様に願いを込めて。




そんな、いつかの、ベッド上での思い出。

幸せな夢を見る。
見続ける。永遠に。

私は、彼をーー











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