遊園地は眠らない
「もう、帰りたい・・・」

さっきから萌絵の口からはその言葉しか出てこなかった。

あたりをキョロキョロと見回すと、懐中電灯の明かりを頼りに歩く。


___きもだめしなんて、なんでやるのさ


正直、萌絵は今夜のイベントにはじめから乗り気じゃなかった。

雅哉が言った「きもだめしやりてぇな」の言葉に、集合がかけられたのはついさっきのこと。

絶対に思いつきで企画したに決まっている。


集まって見ると、いつものメンバーに、なぜか下沼さんが加わっただけ。


下沼さんはクラス全員が来る、と言われたらしい。

来て早々、自分がハメられたことに気づいて泣いていた。

自転車で1時間近くかけて来たのが、閉園した遊園地だと知ってからは、萌絵も無口になった。

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