***


早瀬さんとは恋人がするようなことを大体した。

デートしたり、手を繋いだり、抱きしめあったり、キスしたり、一緒に寝たり。
何度したって早瀬さんはわたしをどきどきさせる。けど、早瀬さんはどうなのだろう。

飽きていたりしないだろうか。わたしとの付き合いを楽しいと思ってくれているだろうか。

早瀬さんは、どきどきしているのかな――


いつものように週末を早瀬さんの部屋で過ごしていた。
一緒に会社から帰ってきて、ご飯を食べて、のんびりして。

「風呂できたから先に入れ」

バスルームを借りるのもあたりまえ。いつも一人ずつ入っている。
でも今日は違う。ソファーから立ち上がったわたしは、冷蔵庫から飲み物を取り出そうとしている早瀬さんに声をかけた。

「一緒に入りませんか」

早瀬さんが振り返る。

「お前と俺が?」

その、冗談? と言いたげな顔と台詞が懐かしく感じる。

「早瀬さんとお風呂に入りたいんですけど」

わたしは何故か必死だった。早瀬さんの元へ歩いていき、腕をつかむ。
早瀬さんはわたしを凝視していた。

「お前がそんなことしたがるなんて、明日は雹でも降るんじゃないか」

唇の端を上げた早瀬さんは、わたしの後頭部に腕をまわした。

「二人で入ったら色々恥ずかしいことが起こるけど。いいのか?」

「はい」

「いつもより長くかかるかも」

「いいですよ」

熱っぽく早瀬さんを見つめていたら、彼は目を細める。
その色っぽい表情がわたしはとても好き。

「なら、入ろうか」

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