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大人になってから男の人のことを疲れるほど考えるということはなかった。
学生の頃はさっぱりした性格でももう少し恋をして、悩んたりときめいたりしていた。
でもいつからかそういうことを『面倒』と思うようになっていて、どこか冷めていたのだけど。

今はらしくない行動をしてしまうくらい、一人の男の人のことを気にしている――

「――友田、友田、だから七味やばいって!」

「……え?」

お昼休みの食堂。長テーブルで昼食をとっていると、目の前に座っていた同僚の伊野が慌てた様子でわたしのお味噌汁を指差していた。
ぽかんとしながら視線を下に向けると、お味噌汁に七味が大量にふりかかっている。
わたしの右手が七味をずっとかけていたらしい。

わっ、と驚いた声を出したわたしは、慌てて七味のフタをしめてテーブルに置いた。
ぼうっとしてしまったらしく大変なお味噌汁になっていた。

ここ数日、そうやってどこか上の空になってしまうことが多い。
なんとか仕事には影響していないが、気を抜くとわたしらしくないドジな行動をしてしまっている。

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オフィスラブ  無愛想  OL  不器用  ツンデレ  イケメン  大人  恋人  大人の恋  胸キュン 

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