メルヘンチック·レボルバー
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「つまり、大輔はこれからは野球に専念する……ってこと?」


「あぁ。俺は野球に生きる!」


「……それ言うの何回目だかわかってる?」



僕の呆れたような問いを、大輔はにこっと笑って片づけた。



あれから学校の近くのファーストフード店に入った僕たちは、それぞれにハンバーガーのセットを注文して席に着いた。



熱弁する大輔の左手にはエビの入ったハンバーガー、右手にはポテトがしっかりと握られている。



別に、急いでるわけじゃないんだから、そんなにがっつく必要はないと思うんだけどね……。



「それにしても、あいつも馬鹿だよなぁー。俺みたいなイケメンと別れてさ!
勉強もそこそこできて、しかも部活でもそこそこ活躍してて、格好良い彼氏なんて、そうそうみつからないと思わねぇ?」


「それってさ、そこそこだから駄目だったんじゃない?」



ポテトをゆっくりと口に運びながらそう言うと、大輔はものすごく嫌そうな顔をした。



確かに、大輔は格好良い顔をしていると思う。


背だって、179センチの僕より6センチも高い。


当り前のように日に焼けた肌。


少し茶色っぽい髪は、短めに、無造作にまとめられている。



僕から見ても十分格好良いんだから、そんな大輔がモテないわけがない。



実際、僕とは違って彼女も割とたくさんいた。
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