もしも私がーcasket in cremtion。

目が覚めると、布団の中にいた。
時計を見たらバイトの時間が迫っていて、急いで準備をすると家を出た。

出かけに永璃に大丈夫かって聞かれて、何のことか分からなかったけど、時間がなかったから大丈夫とだけ言って出てきてしまった。

その意味が分かったのはバイト先に着いてからだった。
バイトに行くと、菊之ちゃんが昨日のことを話してくれた。

その話によると、私は泥酔して倒れて眠っていたらしく、パーティーはそこでお開きになってしまったらしい……その話を聞いた時、顔から火が出るかと思ったぐらい恥ずかしかった!

お開きになった後、交代で靭と永璃と幟呉が私を背負って家まで帰ってくれたみたい。
菊之ちゃんも家までついて来ててくれたって。

でも幟呉も運んでくれたって事には驚いた。
絶対「何でこの俺がお前なんかを運ばなければならないんだ?」とか言いそうだし、今回運んでくれたっていうのも怪しいていうか、多分ムリヤリやらされたって感じなんじゃないかな?
そんなことを考えていると、後ろから呼び止められた。

「立花さん。」

振り返ると店長だった。

「店長、何ですか?」

「これ、昨日の残りのケーキなんだけど、帰り、家に持って行く?」

「はい。ありがとうございます!」

「じゃあ、今日はもうあがって良いよ。頭、痛いでしょ?」

「アハハ……じゃあ、お言葉に甘えさせていただきます。」

「本当は未成年がお酒飲んじゃダメだからね!次は二十歳までないようにね!」

 店長に軽く頭を小突かれて、私は申し訳なく謝った。
 っていうか、考えてみたらあいつらだって未成年じゃない。永璃なんてタバコ吸ってるし。
 っていうか、私お酒だって知らなかったし……理不尽だわ。
 という思いもあったけど、店長のやさしさが小突かれた頭から伝わって、嬉しさもあった。
 
店長の言ったことは当たってるしね。
実は起きた時から頭が痛いし、気持ち悪い。

これが二日酔いというものなんだ……キツイ。
もうお酒は二度と飲まない。


二十歳になっても飲まない!



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