*スケッチブック* ~初めて知った恋の色~
えええええええええ!

今、なんて言ったの?

可愛いって言ってくれたの?

男の子にそんなこと言われたの、初めてだよ!

お世辞でもうれしい!

良い人!

良い人だよ!

コロちゃん!


コロちゃんの優しさに浸って感動していると、彼はニヤリと不敵な笑みを浮かべた。

そしてポツリと呟く。


「うちのサチコにそっくり」


その一言で、またみんなが爆笑した。

今度は食堂中に響き渡るぐらいの大声で。


サ・チ・コ……?

ハテ?

サチコとは?

妹……とか?


わけがわからない。

となりでお腹を抱えて涙まで流しながら笑っているユカリちゃんに目で助けを求める。

ユカリちゃんは、まだひき笑いしながら言った。


「くくっ……。サチコってなぁ……。飼ってる犬やねん。ヨークシャ……。ぷっ……でも、ちぃちゃん……ほんまに似てるわっ。あはは」


ガーン……。


犬……。


犬にソックリっすか?


はは。

とりあえず、一緒に笑うしかなかった。

アハハ。
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