俺様副社長に捕まりました。
5章  恋より仕事

小さな彼氏?!

「ママ~ただいま」
「ただいま戻りました」
玄関を開けたとたん輝くんは保育園バッグと帽子を玄関先に放り投げ
リビングへと猛ダッシュ。
私はやれやれとそれを拾い上げながらリビングのドアを開けた。

「桃花さん。ありがとう」

竹原家政婦紹介所をやめた私は所長の紹介で轟家政婦紹介所で再び家政婦として
働いている。
前の職場ではお客様の9割がセレブだったが今回は庶民的な客層だった。
仕事の内容も家事はもちろん。お年寄りや仕事が忙しくて家のことができないご家庭など
様々なお客様がほとんどだ。
私が担当しているお客様は一般家庭の井上里沙(いのうえりさ)さんだ。
彼女はバリバリのキャリアウーマンで今産休中。9ヶ月になる
双子の女の子と保育園の年中さんの輝基(てるき)くんのお母さんでもある。
旦那さんは自動車関連企業に勤めており夜勤もある。
親の反対を押し切っての結婚、親に子育てのサポートをお願いできないため
ここを利用している。
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