君と僕等を、繋ぐ線。












秋が死んで、悲しくて、寂しくて、苦しくて。








なのに、オレの頭は曲を作る事を辞めなかった。








ちゃんと悲しみに浸れていない様で、そんな自分自身にも嫌気が刺した。








それでも曲を奏でてしまう、オレの脳みそ。








だって、音楽が大好きで大好きで。







でも、やっぱり自分だけ夢を見続けるなんて出来なくて。







『音楽で一旗揚げる』という親との約束もあるし。








いや、この言い訳はずるい。








音楽を捨てられないオレは、『歌わない』という事で、表舞台に立たない事で、秋への禊をした気になりたかったんだ。
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