結婚してください

・・明日を夢見て


【英輔★side】


結局、英紀が住んでいたマンションへ行こうと誘ったが何もかも失ってしまった。


亜紀の気持ちも考えずに自分の気持ちを、いや、本能に任せた行為に走ってしまった。


結局はまた亜紀を傷つけた。


泣かせてしまった。


亜紀の記憶がまだ不安定で俺との関係が分からない状態だったんだ。


そんな時、俺とそっくりな子ども達の存在に、亜紀は藤沢愛華を疑っていた。


なのに、俺は怒りに任せて亜紀を抱いてしまった。


せっかく二人の関係が良好になるようにと、亜紀も俺を気遣い弁当を作ってくれていた。


それなのに、力任せに亜紀を傷つけた。


亜紀が抵抗しないのをいいことに、亜紀が喜んでくれていると思い俺は何度も幸せの中にいさせたつもりだった。


俺の思い上がりだったんだ。


亜紀が作ってくれた弁当をとうとう食べることは出来なかった。


亜紀は一言も口を聞いてくれなかった。


俺は亜紀を犯してしまった気分に襲われた。


何も知らない亜紀は一人藤堂家を出て行った。


子ども達を置いたまま。


俺を捨てて行ったんだ。












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