満たされない心〜貴方が満たしてくれた〜

変化



『康太、いってらっしゃい』

「あぁ、行ってくる」


康太は私にキスをする。

これが毎日の日課になっている。

卒業式から、康太は少しずつだけど
私に触れることが多くなり
それは、私の恐怖を少しずつ無くそうとしている。

嬉しい限りなんだけど
最近、康太はお風呂を上がると
上半身裸……慣れるなんてできなくて
どうにか…Tシャツを着てもらってる。

そんなのに慣れたくないのに…
面白がって、上半身裸のまま抱きついてくる…

何度悲鳴をあげたことか……
そして、その悲鳴に何度、康太は落ち込んだか……

そして……もう一つ。
寝るとき
抱きしめられて寝るんだけど…
康太の手が私の背中……腰にくるの。
その手が、最近地肌に触れてくる。

初めは怖くて、けど康太に言えなくて
それでも毎日だから…怖さもなくなったけど……その手が動くと焦るんだ。


少しずつ、色んなことを試されながら
私の恐怖は消えて行ってるんだろう。


その生活が3ヶ月過ぎた頃に
少し気になることが出てきた。
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