好きなんです!
信用してるんです!

1


分かった。
いつもはうざいくらいにニコニコしてるのに今日はしてないんだ。

「笑ってない。」

「え?笑ってるじゃん。楽しいし。」

「違う、ニコニコしてないってこと。」

意味がわからないって顔をしていたけど、その言葉を聞いて理解したようだ。

「だってお前相手にニコニコしても意味ねーし。冷ややかな目で見られるだけだからな。」

「なんでいつもあんなに笑ってんの?」

「それはまあ世渡り術?」

ほら行こうと手を引かれて引っ張られる。
話したくないことなのかもしれない。
それを無理矢理聞くのは間違ってると思うし、そもそも別に好き好んで聞きたくもない。

でも気になってしまうのはなぜだろう。

とりあえず今はこの遊園地を本気で楽しんでくれてるからいいか。

< 39 / 115 >

この作品をシェア

pagetop